公平であること

公開されました: 11 28 , 2016
投稿者: アラン・スミス

まずは2つの質問から:

交渉において、あなたは相手が合理的に交渉することを望むだろうか?

もう一つの質問は、

交渉において、合理的に行動し続けるすことは、良い戦略だろうか?

ほとんどの人は最初の質問にyesと答えるだろう。相手がそのように行動してくれなければ、交渉は悪夢になる。

しかしながら、2つ目の質問には少しばかりジレンマを感じるかもしれない。時として人は、本当に達成できるそうな予測値よりも、高く出たり低くくぐったり、膨らませたり誇張したりする。我々は、そうすることが正しいと思い込んでいる面があるのかもしれない?

極端な高値や安値を狙ったり、合理的ではない行動をとることの問題点は、相手側の同じ行動を誘発してしまうという点にある。「合理的な」取引締結に向けて、あなたは、まず高値から始めて低い値段に移ろうと考える。ダンスフロアにハンドバックを置いてダンスが始まる。ほどなくして、数多の時間とエネルギー、お金を投資したのちに、調和に満ちたと呼ぶにはあまりにも害の多いことがおこなわれる。

交渉のテーブルにおいて現実的なポジションから始めることは、双方全員にとって利点があるのではないか?決してイージーではなく、困難で野心的なポジションではあるけれど、現実にしっかりと足をつけたものであり、説明可能であり理解できるような。

最近、興味深く考えさせられる例があった。AIGの保険請求紛争決着に関するものだ。AIGは保険業界の巨大企業だ。多くの保険会社がそうであるように、AIGは何万件もの保険請求に数百億ポンドを費やし、その中のいくつかは、何一つ生み出さない法廷闘争へともつれ込んでしまう。法定闘争は、実に高くつく。

他の保険会社と同じく、AIGは、信頼に足る会社であり、公正であるとの世評に依って事業が成り立っている。保険契約者がAIGの保険を購入するのは、まさにこの点こそが理由だ。AIGがもしも保険請求に対して払いすぎてしまえば、それはAIGにとっては自殺行為となる。適切な運営を続けてゆくためには、保険契約者に、AIGは正しい運営を望んでいると認識してもらわなくてはならない。

AIGは、保険請求における紛争解決をスピードアップするために、最終決着調停機構とでも呼ぶべきものを創設した。基本的には保険請求をめぐる双方が提案をおこない、これを調停機構に提示し、調停機構はどちらの提案がフェアかを決定する。この決着は法的拘束力を有している。決裂や更なる交渉は許されない。

AIGにしてみれば、自社は常に理にかなった提案をしており、保険請求者の側は必ずしもそうではないということなのかもしれない。さらに、この機構の導入は、AIGの大切な顧客に対して自らがフェアな態度をとっていることの現れであり、相手側も理にかなった対案をもって調停のテーブルに付いて欲しい、と述べている。この機構は、公正さに依って立っている。

この調停機構は、これまでのところ、成功を収めている。

ビジネスの世界にこのような方法を適応する場合、難しいのは「何が公正か?」をはっきりとしなければならない、という点。入札ではどれくらいの利益率が妥当か?自由貿易を守るために、あなたが住む国ではどれくらいの数の移民を受け入れえるべきだろうか?自分の部屋を本気で片付けるなら、何時までに家に帰っているべきだろうか?

公平さは、結局のところ、真に公平な人にしか分からないことなのかもしれない。

原文: Play Nice!


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