よく交渉せよ

公開されました: 1 25 , 2016
投稿者: アラン・スミス

 今日のいかなる組織でも対立不一致に向き合って交渉する能力は非常に重要だ。あなたが「フェンス」のどちら側に居ようと交渉は必要になる。実際のところフェンスのどちら側に座るか、時によって変化することも多い。ある時には買い手の側に座り、またある時には売り手の側に座る。部下を管理することもあれば、管理される側に回ることもある。

フェンスのどちら側に居ようと、状況に対処できることは重要だ

良い交渉者であろうとするなら、交渉相手の価値観や関係性の受け止め方を分からなくてはならない。私自身が交渉を最初に体験して分かったのは、こちらにとっては良い取引だけれど相手にとっては不満足な取引は、結局のところ双方にとって長期的には良い取引とはならない、ということだ。クルマの価格を限界まで下げた自動車ディーラーがサービスで良い仕事をしてくれるとは期待できない。家を売却する際に最後の最後まで値切られたら、退去するときに清掃などしてゆかないだろうし、電球を根こそぎ持って行ってしまうだろう。取引が一度限りのものでなく、短期、中期にわたって関係を続ける相手とこんな関係になってしまったら、事態はますます難しくなってしまうだろう。

交渉が決着したあと、振り返ってその交渉についてどう感じるかも実のところかなり重要だ。交渉者として満足できる仕事ぶりだったろうか?決着に至る道は長く厳しくても、最後には満足できる合意が出来、双方ともに努力して路を見つけ出したと満足して言えるだろうか?

この感覚は、交渉者が自らを振り返ってのみ知ることが出来るものだ。双方に価値を作り出すために存分に努力したという感覚。良い仕事を成し遂げたという感覚、より良い関係を繰り出したという感覚。自らの依って立つ地保をしっかりと守りぬき、また、必要なら正すことができるという感覚。結果に満足しているだろうか?

喩え話を一つ。風船の家族がある問題に直面していた。

お父さん風船とお母さん風船は、赤ちゃん風船が夜中にベッドに入ってくるのを止めさせようとした。だが赤ちゃん風船はベッドに入ってくるのを止めない。

お父さん風船は赤ちゃん風船にこう言い聞かせる。「いいかい、よく聞きなさい。今夜は絶対にパパとママのベッドに上がってきてはいけない」

赤ちゃん風船はベッドに上がらないと約束した。でも夜中に目が覚めて、両親のベッドによじ登ろうという気になる。ところがお父さん風船とお母さん風船はぴったりと寄り添って、入る隙間がない。

誰にも止めれれないままに、赤ちゃん風船はお父さん風船の結び目を解いて少し空気を抜いた。それでも両親の間に入ることは出来ない。今度はお母さん風船の結び目をほどいて少し空気を抜く。まだ入れない。最後に、赤ちゃん風船は自分の結び目をほどいて少しだけ空気を出した。今度はお父さんとお母さんの間に身体を滑り込ませることが出来た。お父さんもお母さんも目が覚めない。

朝が来る。お父さん風船はとても怒り、怒鳴った。

「赤ちゃん風船、お前は私を萎ませたしお母さんも萎ませた。でもいちばんいけないのは、お前が自分自身を萎ませたことだ」

交渉において誤った判断をしたり深い考えなしに妥結すると、ビジネスを萎ませ、クライアントやサプライヤーを萎ませ、そして何より自分たちを萎ませる。

いろいろな意味で、いちばん後味の悪い萎縮感が続いてゆくことになるだろう。

 

原文: Negotiate Well, Don’t Let Yourself Down


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