ドナルド・トランプ氏当選の夜

公開されました: 11 14 , 2016
投稿者: スティーブン・ホワイト

2017年8月には出生率が上昇するだろう。ドナルド・トランプ氏が次期米国大統領の座を射止めた日の夜、米国と世界中で何万人もの人々が子作りに及んだことだろう。人はトラウマの後ではお互いを慰め合う行動をとる。このような傾向には多数の事例証拠がある。

2016年は衝撃と不安に満ちた一年だった。ジルマ・ルセフがブラジルの大統領を辞任し、北朝鮮では金正恩が核の脅威を増大させた。英国はEUを離脱するはこびとなり、東ヨーロッパでは民族主義が激化した。アジアやアフリカからの難民が押し寄せ、そしてドナルド・トランプ大統領の登場だ。

新聞は「不確実性の時代」という表現を使うが、これは正しくない。現在は「ハイパー不確実性の時代」だ。我々が目にしているのは氷山の一角に過ぎない。これからも不確実性は次から次へと押し寄せてくる。フランスとドイツの選挙、EUの更なる解体、Brexitが難航してUKで解散総選挙、エジプトとサウジアラビアの対立激化、サイバー戦争、ドナルド・トランプの税務申告記録が開示される、など、など、など...

工場や店舗やサービス産業を日々回している人たちにハイパー不確実性はどのような影響をおよぼすだろうか?市場の動きは読みにくくなり、為替は予測不能な動きをする。たぶんインフレになり、労働力を確保することは難しくなり、労務費は高くなるだろう。一つ確かなことがある。ボラティリティが増えれば交渉の機会は増える。誰かが歓迎する変化は、他の人には好ましくない変化だ。いずれの側に居るにせよ、交渉力はこれまでにも増して重要になるだろう。

Scotworkはアカデミックな論議には興味は無い。我々は現実社会に即した交渉者だ。自分たちにコントロールできない様々な事象がどうして発生したのかを論じるよりも、この難しい時代にどのように向き合ってゆくか、アドバイスを差し上げたい。向こう数ヶ月にわたり、Scotworkは、戦略レベル、個別の戦術レベル、そして個人としてのスキルのレベルでのガイダンスを提示してゆく。手始めとして、戦略、戦術、個人スキルについて、それぞれ1つずつを提示する。

戦略:交渉相手とあなたの間には様々な対立不一致が横たわっているかもしれない。だがハイパー不確実性は、あなたにとっても相手にとっても、等しく目の前にある。不確実性が交渉当事者の双方にどのような影響をおよぼすのかを見出し、外部で起こる問題に対して協調するストーリーを考える。近年の英国における「マーマイト事件」の例を挙げよう。英国最大のスーパーマーケットチェーンであるテスコと、英国の国民食「マーマイト」のサプライヤーであるユニリーバは、納入価格の値上げに関する取り決めを行った。メディアの言葉を借りれば「どちらの会社にも黒死病が蔓延する」恐怖心にもとづいて、両社は迅速な妥結に至り、受け入れがたい不確実性を協調をもって葬ることが出来た。

戦術:ハイパー不確実性の元では、パワーを持つ側が再交渉を求め、取引条件を改善できる。不確実性がやってくると同じ場所にとどまり続けることができなくなる。パワーを作り出す方法を探すこと。パワーバランスを詳細に研究した結果、あなたの側のパワーが劣っていると考えられるのなら、力関係を変化させる方法を見つけよう。パワーバランスは永久不変のものではなく、変えることが出来る。イスラエルのエル・アル航空会社は、パイロットの労働組合と長く労働争議を続けてきた。パイロットは、ストライキを打てば飛行機を飛ばせなくなるので、自分たちのパワーバランスが優位だと考えていた。エル・アル航空の経営陣は、機材とパイロットを他の航空会社からチャーターし、パイロットに対して自分たちが考えているほどパワーは無いと示すことにした。

スキル:説得力をもって訴えかけるスキルを向上させよう。「データこそすべて」の時代に、手元のデータを使いこなして説得力豊かに論議を展開することの重要性は言うまでない。かたやドナルド・トランプは半分嘘を説得力豊かに訴えるスキルだけで、政権を得るまで生き延びた。集会において、トランプ氏の声のトーン、ボディランゲージの使い方や、なんども臆面なく主張を変更するさまを観察してみると良いだろう。

ブログでは更なるアドバイスをおこなってゆく。Scotworkブログをお楽しみに。

原文:  Making Babies Called Donald?


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