交渉体験を共有する

公開されました: 7 11 , 2016
投稿者: アラン・スミス

グローバル規模で交渉者の人材獲得競争が始まった。

Brexitの結果として、高度に戦略的な交渉のみならず、日々あらゆる事柄で交渉が必要となった。ニュージーランド、オーストラリア、その他の英連邦に属する国々をはじめとする、あらゆる国と地域から、来るべき交渉について、英国に援助の手が差し伸べられている。

複雑な他者間交渉はそれほど頻繁に経験するものではないので、文字通り世界の反対側から人材を輸入しなくてはならない、という面は、確かにある。

(EU残留に投票した)誇り高き英国人として、英国は少なくとも他国と同程度には交渉に長けていると考えている。交渉のユーロカップがあったなら、イングランドは緒戦でアイルランドに負けて終わるだろう。スコットランドは出場すら危ういだろう。準決勝で祖国に勝利を持ち帰る期待はウェールズに託すことになるだろう。先般の欧州選手権では惜敗となったが。

英国人の交渉者としての能力は、他国の人々と同程度には有能だと断言できる。とはいっても残念なことに、ここでいう「有能」の基準はあまり高くない。コンサルタントして、コーチとして、各国における経験から、この見方にはある程度の確信がある。

組織には交渉に長けた人たちが居る。だが、そのような人たちの個人的な経験を、組織として共有された経験に変えてゆくことは難しい課題だ。

数年前、とあるグローバル企業と仕事をした。その企業のトップレベルの経営層に交渉スキルのトレーニングを実施するためだった。

コース前の事前説明において、担当者は私を部屋の片隅につれてゆき、とある参加者について注意するよう言われた(仮に彼女の名前をマーガレットとしよう)。彼女はその企業で最も経験豊富な交渉者であり、非常に広範な知識を持っており、期待にそぐなわないとわかれば、コース途中でも出て行ってしまうだろうと警告された。マーガレットはアメリカ人だった。コース中に別段変わったことは何も無かった。2日目のディナーで彼女は私の隣に座っていたが(結局彼女は全コース日程に出席した)、コースについて非常に興味深い話を交わすことが出来た。

マーガレットは交渉経験については自他共に認めるほとどに卓越していたものの、自分の経験を体系的な知識に変えることにが出来ずに悩んでいた。交渉で素晴らしい結果を出すための秘訣はと聞かれても(間違いなく彼女は素晴らしい結果を出していた)、それを説明することが出来ない。結果を振り返って分析し他者の共有するが出来なければ、マーガレットの経験は限局されたものとなり、キャリアとしても広がりは無かった。

今後数年間、我々が直面する課題は、良い交渉を見つけるに留まらない。優れた交渉者の行動を組織の数多の人々に伝え、伸ばしてゆく確実な方法を作り出すことが必要となる。現在は中核的な交渉に関与しないにせよ、交渉をサポートし、時が来れば表舞台に立つ人たちに対して。

あなたの組織では、そんな人材はどこに居るだろうか?

原文: Made for Sharing


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