Brexitの2つの側面

公開されました: 10 31 , 2016
投稿者: アラン・スミス

グラミー賞を9回受賞したカナダの女性ミュージシャン、ジョニ・ミッチェルと、英国の外務・英連邦大臣にしてジャーナリストでもあるボリス・ジョンソン。この二人の共通点は何だろうか?たぶんほとんど無いだろうが、ただ、何かを決める際のものの見方について、両者には同じものがあるようだ。

"Both Sides Now"(邦題「青春の光と影」)はジョニ・ミッチェルの最も有名な曲の一つであり、1969年のアルバム"Clouds"に収録されている。この曲の歌詞は、人生や愛、そして雲を、両方の面から眺めることが主題となっている。大西洋横断フライトの機上から、普段は見上げている雲を見下ろして眺めた際に、彼女はこのインスピレーションを得たのだそうだ。

今週の報道によると、ボリス・ジョンソンは、英国がEUに残るか去るかを決めるにあたり、同じ方法をとったという。

ボリスは、デイリー・テレグラフ誌の毎週のコラムのために、2つの異なるバージョンの記事を書いた。最初のバージョンは「英国のEU残留によって起こりうること」であり、二つ目は、想像力逞しく書いた「英国のEU離脱によって起こりうること」だ。彼は残留と離脱について心を決める際にこの分析を用い、1年以上も続いていた心の葛藤を解決した。

既に知られているように、二つ目の記事が掲載されたバージョンだ。

このような手法の元を辿ればチャールズ・ダーウィンに行き着く。ダーウィンは結婚すべきかどうかというジレンマに陥っていた。その際に、多分こう書き記したことだろう。結婚する: 子供たち、交際、女性との関係の魅力、結婚しない: 好きな場所を訪ねる自由、親戚を無理に訪問することもない。ダーウィンは結婚を選択し、長年にわたりエマ・ウェッジウッドと幸せに暮らした。

意思決定を行う方法として、決めてしまう前に、あらゆる側面から問題を見てみるの大変に良い方法だ。我々交渉者も、事前準備でどのような選択肢があるのかを考える際には思考の質を高く保つ必要がある。交渉者は誰であれ、起こりうる全ての決着について、事前準備の際に評価を済ませておくべきだ。その際には高度な思考力を駆使しなくてはならない。

時には見方を入れ替え、テーブルの反対に座っている相手が、争点や価値、選択肢などをどう見ているか、時間を使って考えてみる。これは非常に重要な思考実験だ。相手にとっての選択肢やニーズは何だろうか?相手は、成功をどんなふうに見ているのか?

だが時として、あらゆる側面から物事を見ようと如何に努めようと、相手の視点で考え抜こうと、決定をくださなくてはならない時がやってくる。ミッチェルの歌詞に曰く:

私は愛を、2つの面から眺めてきた
勝利と敗北、だが、まだ分からないものがある
思い出すのは愛の幻想
愛とは一体何なのだろう

愛をBrexitに置き換えてみればよい。我々はみな、暗闇の中でただずむちっぽけな存在なのかもしれない。

原文:  I look at Brexit from both sides now!


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