去るにせよ留まるにせよ

公開されました: 5 23 , 2016
投稿者: アラン・スミス

EUのドアから外に出てゆくのは、実のところそれほど簡単ではないかもしれない。

ビジネスだろうと私生活だろうと、長期的な関係の中で何らかの困難を抱えるに至った場合、問うべきは次のような質問だ。困難を解決すべく更なる投資をするのか、あるいはここで関係を一旦終わりにして損切りするのか?

英国のEU離脱に関する膨大なメディア報道を見てみよう。

離脱派、残留派、どちらの側の報道キャンペーンをみても、6月23日の投票の後には様々な困難や交渉が待ち受けているようだ。

どちらの陣営も論議は表面的なものだ。離脱は、踵を返して歩み去ってゆくというほどに簡単なものではないだろう。

双方の論議自体はある程度理にかなっているように思えるものの、離脱しようと留まろうと、その先に本当のところ何が待ち受けているのか分かっている人は居るのだろうか?

経済が失速するのか、あるいは、足枷が外れるのか?国境を閉じて英国は安全になるのか、あるいは、テロの脅威が世界中に飛び火してゆく中、孤立して更なる危険に曝されるのか?英国は世界の潮流に先鞭をつけるのか、あるいは、9匹の野良猫と路上生活をするホームレスのようになってしまうのか?

さらにややこしいのは、離脱に至る最終決定まで9年間が必要になるかもしれない、という点だ。

率直に申し上げて、自分たちがなぜこんな論議に迷い込んでしまったのか、一度きちんと考えてみるべきだ。ベッドに戻ってシーツに頭を突っ込みたい気分にさせられる。

しかしこれは、例えばサプライヤーや購買として戦略的な長期関係を保ってきた相手が居るのなら、誰でも直面しうる問題だ。リスクに向き合いコントロールしてゆくことには大きなコストがかかる。既によく知っている悪魔と関係を続けてゆくべきか?その関係がどれくらい悪いものなのか、また、継続の結果生じる問題のコストと決裂のコストはどれくらいかによるだろう。

我々は、それらの数字をはじき出しておかなくてはならない。決裂という選択肢が存在しない関係は、虐待のようなものだ。

決裂にせよ継続するにせよ、双方にっての価値が高まるかどうかを熟考する前に、壊滅的な事態に陥るなどということは避けるべきだ。

何も考えずにドアの外に出てしまってはいけない。あなたは、2度とドアの中に入れてもらえなくなるかもしれない。


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