政治家たちへの交渉アドバイス

公開されました: 5 07 , 2015
投稿者: スティーブン・ホワイト

このブログが公開される日、英国は次の政権を決める選挙戦の真っ只中にある。世論調査によると二大政党は接戦であり、どちらかが安定多数を確保することはないようだ。選挙の結果与党の議席も過半数割れとなるだろう。つまり、議会が何かを決めるために、少数政党と連立したり取引しなくてはならいないということだ。仮に二大政党のどちらかが過半数を確保したとしても、ぎりぎりの議席数になるだろう。その場合、やはり何らかの形で連立を組まねばなるまい。

政党の幹部は連立や政策協力についての交渉を迅速に有意義に進めてゆくという困難な課題をこなすことが出来るだろうか?2010年に同じことを試みた際には、それは大失敗だった。よって今回も「できない」ということになりそうだ。ビジネスにおける「自称」交渉エキスパートは、口で言うほどに交渉は上手くない。政治家たちも例外ではない。EUとギリシャ、P5+1とイラン、イスラエルとパレスチナとカルテット(米国、EU、ロシア、国連)、インドネシアとオーストラリア。これらの輝かしい実績を見ればわかる(念の為に言っておくが、これは皮肉だ)。例を挙げればそのリストは恥じすべき長さになる。

というわけで、程々に控えめに、しかしながら真摯に受け止めていただけるのではという密かな期待をもって、政治家たちに多少のアドバイスを差し上げよう。政治家たちはこれから先何週間か、我々の誰もが日々達成しようとしていること、すなわち、問題のある状況を、シンプルで効果のある交渉テクニックを使って、受け入れることが出来る決着にかえてゆく、ということに取り組まなくてはならない。

数日間待ってから動く。投票が終わってから48時間以内に他の政党とミーティングを持つ、ということであれば、あなたは準備不足だ。舞い上がった埃が落ち着くのを待とう。最終結果が確定し、分析が終わり、準備の時間を取ることができる。週末の何日かを動かずに過ごしたからといって国は無政府状態になったりはしないし、国際金融がポンドを忘却の彼方に押しやったりもしない。

自制し自らを乗り越える。人々は政治家を尊敬していないし信頼もしていない。これは多くの人々が意見だ。あなたを支持しているのは30%の人々だ。支持者のみを満足させるために交渉に臨むのであれば、より広い視野を見失うことになる。有権者は政治家がプリマドンナのように振る舞うのはやめて欲しいと考えている。そうではなく国家の優秀なマネージャーであってほしいと考えている。

信条や教条を振りかざすのはほどぼどに。これらは、交渉においては、自分たちを難しい場所に追い込むという形にしか役立たない。有権者はあなたがこの国にどのように貢献してくれるのかについて、長期的な期待に基いて投票している。その点については、あなたが今自分自身の将来について考えていることと、それほど違いはない。一つだけ確かなことは、常に妥協が必要ということだ。自分たちにとって重要な課題が交渉の結果に含まれているというニュアンスが必要だ。相手があなたの政策を相容れないという立場を崩さないのであれば、それはお互いが連立や協力を行えない相手なのだ。交渉チームを変えるか、もしくは、そもそも交渉相手尾を変えるべきだ。

スタンドプレイをしない。国民は進捗を常に知りたいと思っている。目のくらむような大言壮語も、自分たち以外の政敵を貶める長広舌も要らない。あなたが説明責任を果たすべき選挙民は、下院議員たちだ。彼らは数百万人によって選ばれ現在の状況を代表している。よって、あなたの選挙民に仕え、説明し、選挙民を常に関与させるべきだ。

噂を信じない。2010年の総選挙では、二大政党の一つは比例代表について、自由民主党に譲歩を強いられた。この譲歩は、もう一つの大政党が既にそうしたから、という噂に基づいていた。交渉者は時に間違った発言をする。政治家は頻繁に間違った発言をする。よって、交渉にあたる政治家も、多少は状況が違うかもしれないが、間違った発言をすると考える。

建設的であれ。選挙の結果がはっきりとしないものであったとしても、有権者が政策の浪費家ばかり、という意味ではない。有権者はマニフェストの一部もしくは全部を嫌っているか、もしくは、社会の中であまりに論点が割れていてマニフェストに記されている具体的な方向は民主主義の観点から難点があると考えているか、いずれかだろう。これはつまり、あなたは、灰から何かを創りあげなくてはならない、という意味だ。実現可能なアイデアであり、広く受け入れられ、実現可能であり、クリエイティブでもある。取り組むべき問題を分析しそこから導かれるものであるべきであって、権力を振りかざす目的のためでなく。

幸運を祈る。

 

原文:  Negotiating Advice for Politicians


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