得るために与えよ ー 説得が機能しない時

公開されました: 9 24 , 2015
投稿者: ロマーナ・ヘンリー

 近所に済む友人とランニングに行くのが私の楽しみだ。友人は刑事訴訟専門の弁護士をしている。彼女の夫も弁護士で財産や不動産を専門にしている。私達はランニングしながらお互いにアイデアやアドバイスを交換しあう。離婚が本当に高くつくこと、信号無視をすべきではない理由、私の17才の娘がパブに入るためのニセIDを入手するリスク、遺言状を絶対に作っておいたほうが良いこと、家をいつ売却すべきか、手を出すべきではない住宅のリフォーム、など。引き換えに、私は、彼女がおこなういろいろな交渉で、より良い結果を手にするための方法を教える。自分が事前に準備しているいくつかの譲歩項目と引き換えに相手から何を得るべきか、走りながら長いリストをブレーンストーミングする。我々はなかなか興味深いコンビと言えるだろう。お喋りをやめて走ることに集中したら、おそらくずっと速く走れると思うのだが。

ある晩のこと、彼女は走りながら、弟がとある新聞社の編集長を離職したと教えてくれた。弟さんは新聞社の雇用契約の条件に不満を持っていた。「非競合条項」が課せられており、12ヶ月に渡って他の出版物に特定のテーマでを書くことを禁じられていた。これを見つけた時、彼はこの条項を受け入れがたいと感じた。だが、この条項を引っ込めるように新聞社を説得することは出来なかった。彼は私のランニング仲間である妹にこの話を伝え、妹は彼に、おなじみのアドバイスをした。「新聞社を説得するよりも、何か新聞社がすごく欲しがるようなものを考えてみてはどう?あなたにとっては小さな譲歩だけれど新聞社にとっては価値が高いようなものを。それで、非競合条項の期間を短くしてもらうように交渉できないかしら?」

彼はすこし考え、次のような提案をした。月に一度のコラムを6ヶ月間書く。その見返りに非競合期間を6ヶ月に縮めてほしい。新聞社はその提案に飛びついてきた。新聞社は喜び、彼もパッピーだった。これは彼にとってはたやすい事だし、それに、権威あるポジションに留まる事ができた。Win/Winだ。

何日か前、彼女と一緒に走った後、ローカルニュースで彼女の弟が編集長の職を離れると報じているのを見た。少し前のこの話を思い出して、私は微笑んだ。

説得は交渉における対話の重要な部分だ。説得が機能するなら、それは素晴らしいことだ!問題は、相手を煩がらせたり相手の態度を硬化させてしまう点を超えて説得を続けてしまいがちであること。ある時点で相手はあなたの説得に耳を貸さないようになる。その点で別のアプローチに切り替えることも必要な技術だ。これについて、あなたを説得する必要が無いと良いのだが。

 

原文: Give To Get - When Persuasion Doesn't Work 


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