交渉における自信

公開されました: 5 22 , 2014
投稿者: アラン・スミス

「道路を純金で舗装する」と公約して、当選したら石ころだらけの袋小路しか実現しない政治家。将来多額のボーナスを弾むと言い続けながら、パンの耳一切れしか渡さないマネージャー。大量の発注を仄めかしながら手っ取り早くリベートを手にしようとする交渉者。こちらが気後れするほどの自信とともに切られた空の約束ほど、良心に照らして苛立たしいものはない。

「組織行動と意思決定のプロセス」誌の先週号に発表された研究結果によると、実はそうとばかり言い切れないらしい。

研究によると、人々は、たとえ相手が自分に有利な方向に露骨に話を誘導していると分かっていても、過度の自信や大げさなお世辞を受け入れる傾向があるという。

これまでの通説では、自信過剰な人達(大げさな話をぶち上げるが実行が伴わない)は周囲からいずれ讐いを受けると考えられていた。ところが研究によると、人々はこれまで考えられていたよりもずっと、大口を叩くことに寛容なのだとういう。あたかも自信に満ちた態度が、周囲に有能さや才能があるといった印象を与え続けるかのようだ。見かけの有能さがすぐにボロを出すことになったとしてもだ。

この研究は、140人の被験者をグループに分けて、一般的な質問をする形で行われた。それから、自分自身とグループの他の人達について、能力や影響力を評価する。

自分自身の才能を高く評価した人は、他の人からの評価も高い傾向となった。この傾向は、正解率が公表されて、ある人の自己評価が高過ぎるとグループ全員が知るところとなった後でも続いた。

この話の教訓はなんだろうか?

まず第一に、我々は相手のメッセージをきちんと理解するより先に、相手の自信を見てしまうということ。バラ色の未来の物語が語られたからといって、こちらも良い条件で応じてしまうことはやめよう。実際にどうなったかに基づいて、フェアな取引ができる仕組みにしよう。

第二に、交渉者として熟達するために、自信を身につける必要がある、という点。自信をもってメッセージを伝えれば、それは自分なりの強みになる。十分に準備を行い、事前に考えぬいておけば、自身は自ずとついて来る。いくつかのパターンで自分がどのように応対するのかを事前に考え練習しておけば、交渉のコントロールを握り、望む結果に近づくことが出来る。

これらの2点が重要であることに、私は100%自身を持っている。

原典: Talent is overrated


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