すべてのことは交渉可能か?

公開されました: 1 23 , 2014
投稿者: アラン・スミス

コースで教えていると、一見するとシンプルな質問を受けることがある。

どんなことでも交渉できるでしょうか?

この問に応えるには、現在進行中の、イギリス自由民主党とレナード卿の論争を見てみれば良い。なんという酷い話だろう。

英国外に住んでいるか、あるいは英国内には居たが洞窟に住んでいた人のために補足すると、レナード卿は複数の女性からセクシャルハラスメントで訴えられている。セクハラの訴えは過去何年にもわたっているが、レナード卿は完全否定している。自分がしていないことに対しては、不適切であったと認めることも謝罪もしないとして、レナード卿は激怒している。

イギリス自由民主党の党代表ニック・クレッグは、レナード卿関するセクハラの告発に対して、党は誤った対応を続けてきたと認めた。

クレッグ氏によると党は「過去、適切な対応を怠り」「果たすべきリーダーシップ」を発揮してこなかった。対応として、レナード卿は謝罪し、党員資格を停止する処分が適切であろうと発言した。さらには、レナード卿の妻が党との全面対立をけしかけているという話は「完全なデタラメ」と評した。

レナード卿は党員資格停止を受けて、法的手段を検討しているという。

双方が自分達のポジションに嵌めこまれて、柔軟性も妥協策も見いだせない状況だ。

 レナード卿にすれば、謝罪しないのは彼の主義に基づいているように思える。また仮に彼が無罪なら当然謝罪すべきではない。ニック・クレッグにしてみれば、引き下がれば告発した女性を嘘つき呼ばわりするのと同じことだ。政治の路を志す女性は非常に少ないという状況を見るに、デイブ・リー・トラビスやウィリアム・ロシュ、スチュワート・ホールの例を引くまでもなく、長く続く法廷闘争は政治家としての自殺を意味する。

というわけで、最初の質問に戻ろう。どんなことでも交渉できるのか?そうではないだろう。相手に一切脅威を与えられないとう状況が存在する。クレッグは脅威のカードを切って党からレナード卿を退任させる約束を実行に移した。彼は機械的に権力を行使しすぎたと考えている人が多い。ひょっとするとクレッグ氏はレナード卿が何からの謝罪をすれば彼を党に復帰させる約束をしたのかもしれない。その約束も意味がなかったかもしれないが。

レナード側の弁護士は党員資格の停止処分が法的に意味があるのかどうか、調べ始めているだろう。

興味や関心がなければ交渉を進めることは出来ない。このシンプルな質問へのシンプルな答えはNoだ。

原典: I don't give a...

 


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