時間は味方か?

公開されました: 11 27 , 2013
投稿者: ロビン・コープランド

スコットランドの初代首相アレックス・サルモンドは、英連邦からスコットランドが離脱する日を2016年3月24日と発表した。英連邦からの独立についてスコットランド人(正確には、2014年9月18日時点でスコットランドに住んでいいる人々)に問う国民投票が行われる。3月24日は歴史的な意味合いのある日だ。1603年3月24日、イングランドとスコットランドは君主同盟を結んだ。1707年の同日、連合法が調印され、グレートブリテン王国が成立した。

コメンテーターたちは国民投票から独立までなぜ18ヶ月もの時間がかかるのかと疑問を呈している。この時間は交渉のために必要となる時間だ。防衛、社会保障、国の負債の分割、通貨などについて合意がなされなくてはならない。これ以外にも政府機関の交渉チームのウォームアップに役立つような無数の交渉があり、管轄する大臣が取り仕切るだろう。政府機関や大臣が交渉することになる。彼らに良いアドバイザーが付けば良いのだが。言うまでもなく、もし求められたら我々Scotworkも喜んでお手伝いをするつもりだ。

前回同じことが起こったのは1993年1月1日、チェコスロバキアがチェコ共和国とスロバキアに分割された。国を分ける決定から実際の分割までの期間は6ヶ月。信じようと信じまいと、20年後の現在でも、小さな事柄についての交渉は続いている。スコットランドが世界の他の国との主要課題を交渉するために18ヶ月が設けられた。独立後も決着すべき課題は残るだろう。

交渉が扱う変数の中で「時間」は常に興味深い。スコットランド国民党は国民投票の前からいくつかの交渉を始めるべきと主張している。これは独立派を利する。交渉を始めれば独立は既成事実のように見える。言うまでもなく英国政府は一切応じておらず、来年スコットランドの人々が国民投票を通して独立についての意見をはっきりと表明するまで、一切の交渉に入ることを拒んでいる。投票まであと1年近くあるので、反対派は戦いの相手について、より深く理解できるだろう。スコットランド国民党のトップは筋金入りの政治家であり、キャリアの全てを通して独立に関わってきた。

国際社会に目を転じると、時間変数の使い方について別の興味深い実例がある。イランとの交渉のために関連諸国の外相がジュネーブに向かったというニュースをみて、国際政治のウォッチャーたちは何かが起こりつつあると感づいただろう。イランを地上から抹殺するという密かな野心を持つイスラエルはジュネーブでのいかなる合意にも反対している。米国と英国がイランとの合意を進めているが、注意深く進まねばならない。イスラエルを懐柔すべく合意には6ヶ月の期限付きの暫定合意となったが、イスラエル首相ベンジャミン・ネタニヤフは暫定合意を「歴史的な過ち」と評している。もしこの合意に期限が付けられていなかったら、ネタニヤフ首相の反発はもっと激しい物だったろう。

交渉では、時間がもたらす効果を低く見積もってはいけない。「時間」を変数として持ち込むと、交渉の期限を決める、交渉の変数として持ち込む、合意を改善・改悪する、非現実的な期限を設定して交渉の進展を止める、などの使い方ができる。

原典:  Is Time On Your Side?


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