他者共感はなぜ大切なのか

公開されました: 2 17 , 2012
投稿者: アラン・スミス

とある企業のセールス部門のトップが、取引先の購買部門のトップとゴルフをラウンドしていた。この取引先は最大手であり、また、誰もが知っている一流企業だった。8番ホールまでやってくると、ホールに並走している村の小路を、霊柩車がゆっくりと通るのが見えた。

購買部門のトップは霊柩車を目にすると、今まさにショットを打とうとしていたにもかかわらず、それを止めてキャップを脱ぎ、頭を垂れて、霊柩車が通り過ぎるまで、黙礼を続けた。

セールス部門のトップは、彼のこの姿を見て腰を抜かしそうになった。仕事の上で彼が知る限り、この購買トップはとてつもなく攻撃的で冷酷な人間だった。

他者共感は交渉のプロセスで大きな役割を果たす。具体的に、交渉の中で共感はどのように使えば良いのだろうか?相手のサイドに入り込んで、そこから良い取引を実現するにはどうしたら良いだろうか?

いくつかの方法が考えられる。

できるだけたくさんの質問をする。相手がどのような課題や不安を抱えているのか、理解するよう努め、相手の優先順位や成果指標を知ろう。スイッチを「受信」の側に倒して、相手が直面している課題を相手の言葉で語ってもらう。

質問への答えに注意深く耳を傾ける。人は相手に耳を傾けること無く一方的に喋りがちである。注意深くシグナルを探し、シグナルには報いよう。

課題を深く掘り下げて細部を理解しよう。表面を軽く撫でて終わりとせず、また、自分の仮説にこだわることもやめよう。何度もチェックして、相手が口にしたことをサマリし続けよう。

相手に脅威を感じさせないトーンで、こちらも解決すべき課題があると伝えるよう。交渉とは交換であることを忘れずに。もしこちらが相手を助けるのであれば、相手も同じことをこちらにすべきである。これは早いうちからオープンに話そう。

大きな譲歩を強いることが相手にとってどれくらいハードルが高いのかを考慮してみよう。何らかの価値を相互に交換する形に持ち込めば、相手は動くことが出来るかもしれない。

先ほどの話に戻ろう。

セールス部門のトップは感動し、購買部門トップの方に手を置き、たった今彼が示した深い敬意について、本当に感動したと伝えた。

「あぁ、30年間も結婚生活を送っているからね」購買分のトップはそう答えた。

原典: Why do you care?


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